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k-masui.comのブログ記事

ひととしっく 作品解説

2015.03.28  [No Comments]

【撮影準備中『ロリさつ』情報はコチラです!】

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1988年 8ミリ カラー作品 70分

春夏秋冬を各季節に一本づつ恋をテーマに綴られた、オムニバス映画です。
すべての作品の主人公を住野真子さんが演じています。
プロデューサーは青木宏道さんです。
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【春映画】
監督・脚本 ひさうちみちお 『愛宕の狐話』(あたごのこばなし)

【主な出演者】
住野真子 濱本健宏 久内道子 

【作品内容】
京都にある愛宕山にまつわる昔話をナレーションに合わせて、
現代の風景の中に
昔の装束を着た登場人物を置いて語っていきます。
原作はひさうちみちおさんの漫画作品です。
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【夏映画】
監督・脚本 川崎ゆきお 『彼』

【主な出演者】
住野真子 谷川徹 榎本美代

【作品内容】
ある夏、街で見かけた、猟奇王に魅かれた少女は彼の後をつけ始める、
そして彼にどんどん
取り込まれていってしまう。。。
川崎ゆきお漫画で、おなじみの猟奇王を思わす青年と少女の恋話です。

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【秋映画】
監督・脚本 植岡喜晴 『花子さんのこと』

【主な出演者】
住野真子 神戸浩

【作品内容】
とある田舎町のアパートにひとり暮らす花子さん、その静かな生活が、
隣に引っ越して来た。
ダッチワイフを愛して止まない変な男が気になって
掻き乱されてしまいます。
そして二人のある様な無いような関係はせつないラストを迎えます。

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【冬映画】
監督・脚本 増井公次 『恋風じいさん』

【主な出演者】
住野真子 今井依子 上野真理子

【作品内容】

風には大人の風と子供の風があって、それぞれに仕事があります。
子供の風はシャボン玉飛ばしたり、落ち葉をころがしたり、
可愛い仕事をしてるのですが
大人の風になると花のおしべとめしべを結びつけ、
新しい命を作る仕事をします。
そんな命づくりの仕事をするには
恋と言うのがなんだか知らないといけないのです。
風さんが大人になる儀式『成風式せいふうしき』の日に
風のおじいさんがやって来て
子供の風さん達に恋とは何かを語って聞かせます。
これは、そんな風さん達の一日を描いたお話です。

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作品解説&思い出

前作の『Pretty』で不思議な魅力を見せてくれた。
住野真子さんを主演で四季それぞれに
『恋』をテーマにした作品を作りませんか?
と8ミリ映画の超大作『夢で逢いましょう』で知り合った
漫画家のひさうちみちおさん、川崎ゆきおさん、
そして監督の植岡喜晴さんに
持ちかけた所、皆さん『やりましょ~』と言ってくださり、
この企画が始まりました。

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タイトルの『ひととしっく』は一年ひととしと
『恋』なんて言葉はもはやクラッシックなんでは
ないでしょうか、と言う事でふたつを足して作った造語です。

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自分的にはおもしろいなと思ってる方々と
カメラマンとして一緒に作品を作って刺激を受けて
みたいなと考えて、プロデュースしました。
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制作費はバイトで貯めた50万ぐらいをつぎ込んだのですが、
最終的には60万ぐらいで
完成したので、自分が制作した作品では
一番予算が収まった作品でした。
(いつもは、だいたい3倍ぐらいになってしまってました。)
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スタッフはまた新たな人脈を作りたいと思ったので
情報誌で募集をしました。

募集で集まったスタッフは9割が女性だったので、
現場は女性中心で動いておりました。
思い返せば、この頃から元気な男の子が少なくなり始めた気がします。
皆さん真面目な良い人ばかりで良い雰囲気で全編撮影できました。
揉め事の記憶は全然無いです。
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春、夏、秋、冬と順番に撮って、
1年で終わらす予定だったのですが、
秋パートの植岡監督
この年の秋~冬にかけて劇場映画を初監督『精霊のささやき』することになったので、
ひとつ秋を飛ばす事になり、結局2年かかって撮影終了しました。

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春の『愛宕の狐話』は実際に愛宕山に登りながら
撮影をしていったのですが
頂上で夕景を撮ってた為に、下山する時はすっかり日が暮れてしまって
懐中電灯の準備を怠ってたので、夜の山の不気味さを
堪能するはめになってしまいました。
当時は仲間内でしりとりが流行っていたので、
皆でしりとりをしながら、不気味さを紛らして
下山しました。
これに懲りて、以後は撮影の時は必ず懐中電灯を
準備するようになりました。

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夏の『彼』は本当に暑い夏でしたが、
川崎監督のほわほわした人柄のおかげで
ほわほわしてるうちに撮影が終了した感じでした。
カメラマンとしては2作目の伊丹の町のロケでしたが、
伊丹の魅力は撮りきれなかった気がします。

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秋の『花子さんのこと』は植岡監督が東京在住だった事もあり
スタッフ&キャスト皆で合宿して撮る事になりました。
舞台になるアパートは自分の住んでいたアパートが
田んぼの真ん中にぽつんと建ってる
おもしろい建物だったので、撮影用と合宿用にもう一部屋借りて、
ロケもその周辺で撮りました。家の周辺は
京都の時代劇が良く撮影に来る場所だったので、
ロケーションの良い場所が多くて
結構面白い絵が撮れた記憶があります。
京都の台所と言われる錦通りを駆け抜けるは撮影は
ゲリラ撮影だったのでテンションが
上がりました、店の先にぶらさがってる
裸電球郡が面白く撮れた記憶があります。
アパートには珍しい、少し大きめの共同浴場があったのですが
入浴シーンを撮影してたら
住民のおっちゃんが『ピンク映画か?』
と嬉しそうに覗きに来たのが楽しかったです。
神戸浩さんもええ感じでした。

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冬の『恋風じいさん』は増井がいっぱい
人が出てくるのが好きなので
またまた、大所帯になりました。
風の子供達として芸達者な人がいっぱい集まってくれたので
みんなで飛び跳ね回ってもらって楽しく撮影できました。
『川の流れはバイオリンの音』に触発されて作ったので
曲はヴィヴァルディの四季の冬を使ってます。

シャボン玉や落ち葉、大量の紙風船が降ってきたり、
河原一面に風車の花が咲いて
いたりと仕掛けも多かったので、
撮影は大変なのですが、現場スタッフが10人ぐらいは
常にいたので、むいむい進行してたように思います。
住野真子さんのじいさん役も良くて、
長廻しで撮ったシーンが多かったと思います。

夕景狙いも多かったのですが、ほぼ全撮影日に
綺麗な夕陽が出てくれました。

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編集も植岡作品以外は全部、増井がやりましたが、
録音は全作品やったと思います。
上映はひさうちさんや川崎さんの人気もあって
招待されて上映される 事が多かったです。
ライブや講演などのイベントと合わせてやった
上映会も何度かあったと思います。
hitotosi02

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