1. Home
  2. Blog
  3. 仙元誠三さんとの勝手な思い出

k-masui.comのブログ記事

仙元誠三さんとの勝手な思い出

2014.05.02  [No Comments]

satuei01
【映画撮影監督が選ぶオールタイム外国映画ベストテン】
この本を読んでいて、30年ほど前の8ミリ映画の撮影現場を
思い出しました。
タイトルは『パッチンパインズ』経緯は忘れましたが
主演とカメラマンを引き受けると言う無茶をした、今は無き
巽省吾監督の作品です。
(巽省吾さんは第一回NHKフィルムフェスティバルの
グランプリ受賞作品の主演&監督さんです)

自分は監督してるより撮影で映画に関わるほうが好きだったので
やたら、長編のカメラマンを引き受けてしまい、
隙間無しになにかしらの映画にかかわってました。
とにかく、フォトジェニックな絵が好きで
望遠レンズと夕陽を生かした絵ばかり撮ってた気がします。

映画は写る風景が命だ!
と考えてたので、ロケハンは熱心にやってて気に入る場所が
見つかるまでやってました。
普段の生活で絵になる場所を見つけると、逆にそこから
発想してシーンをつくる事もよくありました。

京都の高台にある住宅の坂道がすばらしく美しかったので
パッチンパインズのただ歩くだけのシーンのために
一日かけて撮りに行ったのですが

その時、フレームを作って、カメラを構えていると、
いかにも映画スタッフのような20名ぐらいの一団がわらわらと現れて
囲まれてしまいました。
皆さん、なに撮ってるの?学生映画?などと話かけてこられたのですが
ひとりのおじさんがファインダーを覗いて
『これ、なんミリ?』と問われたので
『8ミリです。』と答えると
『それはわかってるよ、レンズが何ミリか聞いてるんだよ』と笑われました。
誰だろうこの人と思っていたおじさんのジャンパーの胸に
【祝大ヒットセーラー服と機関銃!】と書いたワッペンが貼ってありました。

後にわかったのですが、この一行は映画【野獣刑事】
のロケハンをしていたスタッフの皆さんでした。
カメラを覗いたおじさんはなんと自分が崇拝していたカメラマン
仙元誠三さんだったのです。
【野獣刑事予告】

後に【野獣刑事】を観たら、自分がカメラを構えていた
同じポジションから作ったすばらしい絵があったので
(パトーカーのカーチェイスシーン予告にも入ってます。)
意味無く誇らしげな気分になったりしました。

仙元誠三さんとはお話したことは無いのですが
不思議な縁があり
自分が16ミリカメラの扱いと現像を勉強したくて
箱根のゴルフ場で打撃フォームの撮影のアルバイトをしてた時
来場されたお客様の中に、仙元誠三、澤井信一郎、黒澤満
の御一行がおられて、自分が仙元さんを撮影した事に
これまた意味無く感動してしまいました。

シェアする

コメントする

ブログカテゴリ

ブログタグ

フォロー

リンク